太陽(Echinocereus rigidissimus)
初夏の陽気に誘われるかのように太陽が花を咲かせました。
写真は開花前の太陽です。蕾が主頭に6ヶ、仔に三ヶ着いています。
一斉に開花すれば、華やかになることでしょう。
一番花の開花です。
流石に太陽です。美花サボテンで名を馳せるエキノケレウス属の代表種ら
しい花です。
太陽は、花の美しさに魅了されますが、刺にも変化があって面白いです。緻
密な縁刺で球体が覆われています。白刺~赤褐色~赤紫まで、色々です。
写真の太陽は、赤刺系の刺色です。普通、よく見られるタイプです。
「太陽」(たいよう)という和名通りの<真っ赤な刺>を蒐集したいのですが、
そういう赤刺太陽には今のところ出会えません。
それでも、最近、通称「夕映え太陽」と呼ばれる、赤刺系の美しい太陽を業者
さんの所で見ます。
これは赤刺が濃いので気に入っています。
これは白刺太陽です。昼間の太陽と言った感じです。白刺にピンク花です。
小さな球体の割には大輪花を咲かせます。三つも咲かせるとは凄いエネルギ
ーです。
自生地の太陽をご紹介します。
メキシコのサンルイスポトシの郊外で撮影しました。(2012年春に撮影)
ザカテカスの金鯱を見に行く途中、車を止めて原野を散策していたときに見つ
けたものです。
アリの目線で写真を撮りました。
乾いた平地に生えています。遮光されるブッシュもなく、炎天下に日焼けするで
もなく、花を咲かせています。
しかし、球体を見る限り、厳しい環境に生きているのが分かります。
今年生長した部分は、上部の瑞々しい所です。下部は、すぐに老化(木質化)
が進んでいくようです。
これも開花が終わったところです。茶刺の濃い個体です。同じ自生地でも刺色
には差異があります。
同じサンルイスポトシ郊外の別の自生地です。(1995年夏に撮影)
写真の赤鳳を探しに山麓を歩いているときに偶然に太陽を見ました。
こちらはブッシュに遮光される様に生えています。
同じ、サンルイスポトシの郊外でも自生地によりタイプが異なります。全体的に、
球体が太くて、円筒状に育っています。
適度の遮光と十分な水分が得られるからか、生長が旺盛で、綺麗に育ってい
ます。
珍しく見事な群生球です。こんなのに出会えると感動ものです。
太陽は、高温・強光線下でも日焼けすることが無い丈夫なサボテンです。
栽培に於いては、陽当たりを好みます。しかし、自生地では遮光下にある方が
球体がふっくらして美しく育っています。
ご覧いただきありがとうございました。