佐川美術館へ
明日は、関西のこちらでも雪が降るとの情報が聞こえてきます。
寒気厳しき折柄、皆様 お体をご自愛下さい。
先日、滋賀県での所用を済ませ、せっかくやってきたのだからと、午後か
ら守山市の佐川美術館を訪ねました。これまでに幾度か訪ねていますが
久し振りに平山郁夫画伯の絵が見たくて立ち寄ることに。
佐川美術館は、琵琶湖畔にあります。それでかどうか、湖をイメージした
水庭が無彩色の美術館を囲っています。全体がアートと言った佇まいで
す。
平山郁夫画伯は、日本の仏閣なども絵に遺していますが、広く知られて
いるのはシルクロードの作品群です。(写真はポストカード)
この美術館の目玉は<楼蘭(ろうらん)遺跡三題>の三枚の絵と思わ
れます。(写真はポストカード)
三枚の絵は、漢の時代にシルクロードで栄えた幻のオアシス国家である
「楼蘭」(ろうらん)王国への思いを馳せた作品と言われています。
栄枯盛衰!644年に玄奘三蔵(尊称は三蔵法師)がインドから唐へ帰国
する途中に立ち寄ったとき、「城郭あれど人煙なし」と簡潔に記録していま
す。その頃には全くの廃墟となってしまった様です。(写真はポストカード)
画伯が「楼蘭」(現在の中国新彊ウイグル自治区)で描いた代表的な三枚
の絵です。左から「楼蘭の朝」「楼蘭の夕」「楼蘭の月」です。
夕暮れのオレンジと月明かりの青色。それに、キャラバンのシルエットが
幻想的です。
沙漠の中の風化した大仏塔と胡楊の柱。胡楊は野生のポプラだそうです。
「活きて千年、死して千年倒れず、倒れて千年朽ちず」とは驚きです。
やはり三枚並ぶと迫力があります。静かなほの暗い部屋の中で、椅子に
掛けて眺めるのが好さそうです。
美術館でゆっくりしていたら、もう陽が傾いていました。
琵琶湖大橋を渡って大津市へ。
この季節の比良山は優美です。高嶺に暮雪を見ます。
帰路、老舗の旅館「びわこ花街道」へ立ち寄りました。
上品で静かな旅館です。檜の香る広い湯船に、ぽかぽかの湯。
温泉だけの利用ができるのでありがたいです。
ちなみに、美術館も、花街道もJAFカードで割引してもらえました。
ご覧いただき有り難うございました。