紅鷹(べにたか・Thelocactus heterochromus)
紅鷹は、ズングリした球体に、太い根をもつ丈夫なサボテンです。
花は紫紅花の大輪。今年も5月中旬に花を咲かせ、今再び蕾をあげています。
生長旺盛で、繰り返し開花が楽しめそうです。
紅鷹は、テロカクタス属のサボテンです。同属の緋冠龍や大統領と同様に、刺
や花の美しさに惹かれて蒐集。親木から採種、実生を続けています。ただ、生
長旺盛で腐ることなく大きく育つので栽培スペースに困ります。
このサボテンの魅力は、濃い緑色の球体から放射する刺にあります。
「紅鷹」の名前にふさわしい紅白ツートンカラーの刺は美しく、優品としてのイン
パクトを持っています。春先に見る新刺は目が覚めるほどの美しさがあります。
紅鷹の刺を愛でる
特に、一本の中刺に目が留まります。
より太く、より長い刺に魅力を覚えます。球体が大きく生長しても、それを覆い尽
くすような刺が出てくれたら理想です。
刺色は、やはり、赤の濃い刺が好い。
これは、赤刺系の大球です。
中刺にスジの入るタイプも好い。
これも、中刺が太く、スジが入っています。
白刺系。本来の刺色ではありませんが珍しい刺色です。
曲刺系。短く太い刺、それに、刺がやや曲がる珍しいタイプです。
斑入りは稀少
紅鷹の斑入りは珍品というか、ほとんど見かけません。同属の緋冠龍は沢山
繁殖されているのに不思議です。(斑入りの紅鷹)
静岡の仲間から譲っていただきました。やっと蕾が付きました。交配と採種が
楽しみです。(斑入りの紅鷹)
紅鷹の自生地へ(写真は再掲示)
2004年のメキシコ旅行で、最終日に紅鷹の自生地に向かいました。
メキシコ北部のRio Nazas周辺の山で、基本種の大統領を見ました。
さらに、山奥に車を走らせて、紅鷹らしきサボテン(写真の右側のサボテン)を
見ましたが、ここでタイムアップ。
Torreon空港発、飛行機の搭乗時間です。もう少し行けば、大統領から紅鷹
への変化の様子が観察できただろうと思います。